最近、ヒットしている当社の研修プログラムに「報連相の徹底」研修がある。組織の大きさに関わらず、すべての基本であるが、ご要望を多くいただく。

・報告・・・悪い報告を迅速にトップに上げることが最も重要。問題の素早いキャッチがなければ、解決が速くできない。顧客からの悪い情報や自分のミスを隠さない。もしミスをした場合でも、すぐに報告することを歓迎する。ミスの責任追及のみの管理を推進するのではなく、組織での問題解決を行い、失敗を個人にとっての学習や成長機会と考える。

・指示・・・意外と「管理職の指示」がない、という不安定組織が多い。管理職が忙しくて社内にいない、指示は質問しないと下りて来ない、今日なにをしてよいか常にわからない、なども聞かれる。判断を任せる場合でも「君に○○は任せるからやって欲しい」と指示することが求められる。リーダーもメンバーも「誰が何をやっているのか全くわからない」というチームは結果もプロセスも見えず、恐ろしい状況になる。

・連絡…情報が滞っている、または一部に偏っている傾向がみられる。部署間の調整をし、組織内の一体感をつくること。縦割りでのマネジメントによるコスト増や情報の非公開性を防ぎ、協働意識をもつこと。目標の全員共通の理解、日々の計画や指示、業務伝達の双方向性を徹底することが必要。

・相談・・・勝手な判断で独断で仕事を進めないこと。疑問や不安があれば必ず相談をして、メンバー間の一致した認識で進めていく。

など、研修では色々なテーマが集まり、組織マネジメントの課題が「報連相」ですべて解決しそうに感じる。

つまり、報連相が徹底できている組織ほど、まとまりがよく、課題への取り組みが速く、業績が良い。

各種の社内インフラや、掲示板や伝言ノートやツイッターとか・・・新種のツールを考案したから情報がうまく流れるというものではない。情報を「見える」ようにし、目標と現状の位置確認がわかり、自分のすべきことがわかることが大事である。報連相という行動の徹底、そして「何を知らせるべきか」と組織内の全員が理解していなければならない。