福岡県立福岡工業高校、電気工学科2年生対象。平成29年12月18日。
高校のマインドマップ授業の講師としての依頼を受け担当させていただきました。
「知的財産に関する創造力・実践力・活用力開発事業」としてマインドマップ作成の特別授業です。
39名の生徒の皆さん
担任の清原先生ご自身もマインドマップを日常的に使いこなす先生です。
教師ではない自分、もっぱら社会人と常に関わるコンサルタントである私がお伝えするのは
「今の自分をちょっと俯瞰する」「別の角度から見る」「将来について考える」こと。
そのための手段としてマインドマップを使います。
皆さんの可能性は無限です。紙に向かう時、創造は自由で開放的に、制限を外します。
楽しく面白く、色・絵・曲線を使って自由に、広げていく時間。
ルールは簡単です。連想ゲームのようにテーマに対して言葉をつないでいくものです。
その時、自分で自分に問いかけるだけ。「何が好き?」
連想した言葉はすぐに紙に落とします。「そんなの無理」「どうせダメ」「よく考えてから」と
考えることを先伸ばしにしたり、書かないで心にしまっておかず、まずは文字にしてみましょう。
高校3年生の時期を目の前にすると、進路は現実的になりますが、
以前から興味があったこと、やりたいけど忘れていたこと、やっぱり憧れているものに、
思いを馳せることが自分を強くしていきます。
書いた後、数人のグループになって、気づいたことを話してみました。
「こんな言葉が出てきた」、「やっぱりこれが好きだな」、「ここで止まっちゃった」・・・
人によって思いが違い、そして友人の思いにも共感できる時間です。
「それ、いいね」「うわ、それ、なに?」「あ、やっぱり」・・・
今回は、自己肯定感を高めるリフレーミングのワークも行いました。
例えば「ガンコ」とは欠点として表現しますが、別の言い方をすると「信念をもつ人」という長所としてみることができます。
自分自身を肯定し、「できる」自信をもつ方法として紹介しました。
その後、「10年後の自分」のマップを作りました。
欲しいモノ、なりたい自分、一緒の仲間や家族、社会をどうしたいのか、考えます。
時々考える人もいるかもしれないのですが、考えたことがない人もいるかもしれない。
今日はあえて10年後を描きます。
結構、皆さんのマインドマップは楽しい言葉でいっぱいですね。
大金持ち、会社の社長、幸せな家族、カッコイイ大人・・・とんでもない発想から堅実派まで広い作品です。
それから次、目の前のこと、「2018年の目標マップ」を書きました。
ポイントは、肯定表現、具体的に、と伝えて書き始めました。
とても速いスピードで書きあがりました。
10年後を実現させるために来年があるとも言えるし、毎年の積み重ねの後に素敵な未来があるとも言えます。
就職活動、試験対策、資格取得、部活、趣味、家庭生活、習慣、買物、部屋の掃除、体力づくり、スマホ使用、交流、体育祭、アルバイト、親や家族、旅行、生き方、性格、チャレンジ・・・
色々なワードを自由に、自分らしく、広げて、深めて、書けています。
下は数人の一部を切り取り、ご紹介です。
素晴らしい作品になっています。
最後に、グループ代表者の発表をしてもらいました。
並ぶとキレイに見えます。
「甲子園行きます!」宣言も混じって、来年の高校生活がとても楽しみになってきました。
昨年の特別授業でお会いした時は、入学したばかりでとてもかわいく初々しい印象が強かったのですが、
表情も動作もしっかりとして、時の流れと人の成長の大きさを強く感じました。
立派な青年として座っている皆さんはとても頼もしく、テーマに対しても深く考え、
これまでの一年間で勉強や資格取得、部活やクラス活動にずっとがんばってきたことがよくわかりました。
マインドマップの中に、その経験や、得た知識や技術、自信がたくさんあふれているのです。
昨年よりもより大きな曼荼羅が、そして綺麗な発色で彩られています。
短い作成時間に豊富な言葉で描かれて、美しい作品が並びました。発想力も内省も豊かになっています。
ますます成長され、自分の夢を実現できる大人になることを願っています。
担当:深月敬子