国内に大きな組織をもつ団体の女性管理職の研修2日間を担当させていただきました。

とても重々しい問題が山積しております。
各地で拠点合併、人員削減、コスト削減、会員顧客の減少、利益減少・・・
昨今の災害の多さやコロナ感染症の問題ものしかかっています。

消費財を扱う企業や団体では、消費者に近い感覚で動く「女性」の存在はありがたいです。
生活者目線でのセンスや働き方は貴重です。
ですが、体力を必要とする現場仕事、利用者の巡回を遠方まで夜勤や日祝勤も必要・・・
一人当たりの担当量が増え、エリアが遠くなり、色々な業務をこなさなければならない。
本当にワークライフバランスが崩れていると訴える社員が多いのです。
そんな中、若い社員や後輩は離職が多く、「こんな職場、続けられません」と言う。
若い社員を育て、自分の大量の仕事をさばき、そして、
「管理職なんだから数字の責任も負え」というトップの指令。
ここまで意志の強い我慢強い人だけが残ったのかなという印象です。
管理職なんだから、責任をかぶらなければならないという負け試合。

私は、画面に映った女性管理職の多さに正直に驚きました。
地方では、女性が管理職として便利に使われているんじゃないか?
最新のニュースでは、女性管理職の比率の第1位は徳島県、第2位は熊本県だとか。
そうでしょう、地方に残り力強く体力勝負で働くのは、女性しかいないのですから・・・
こちらの団体はある九州内に位置していますが、疲弊する地方経済に真正面ぶち当たっています。

果たして、「息抜きにして欲しい」「女性同士の共感の場にして欲しい」という、
組織側から依頼された研修目的は正しいのでしょうか?
うわべだけの女性を癒す人事費用ではなく、研修と言う名の目標を押しつける機会ではなく、
女性が働きやすい職場、居心地の良い、女性自身がトライしたり能力を発揮できる職場に
芯から変わらないといけないと思います。
こういう組織の人事部の担当者こそ、「問題はありますか?」と尋ねると、
「特に把握しておりません。一般的な内容で結構です」とおっしゃるんですよね。
本気で社員のことを考えているんですかね?
ええ、私は一般的な研修こそできないんですよね。

今回は、システム思考を使ったワーク、クリニカルアートを使った自分らしいリーダー像を描いてもらいました。
グループで話すと、終わらないトークが続きました。
とても真面目に組織と職場を想う参加者に感激し、心より応援しております。
職場はすぐに変わらないかもしれませんが、皆が一人ずつ、今の思いを形に変えていき、
そして共有し輪になって、力を合わせて欲しいと思います。
画面の絵は、皆さんの想いを「せーの」で出してもらい、笑顔になりました。
オンラインの制限があり、まだまだ話したかったのですが少し心残りでした。

またお会いしましょう!!
ありがとうございました。 

 

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