2021 年度、「福岡市シルバー人材センター」様の研修を担当させていただきました。
講師を市内の出張所14カ所の研修に派遣いたしました。

シルバー人材とは、定年退職した高齢者の中で就労可能な人材のことで、概ね60歳以上のシニア世代を指します。
60歳や65歳で定年退職したとはいえ、豊富な専門知識を有する人材はたくさんいます。
働く意欲にあふれれ、体力があり健康、社会と接点を持つ意欲がある人はとても多いのです。
研修にも熱心にご参加いただきました。
雇用する側のセンターの対応も信用を提供する組織として誠実、丁寧です。

●マナーやコンプライアンスの基本を再確認

常に自分を点検します!新しい制度や就業規則を知り、守ります!
改めて日々、新しい仕事に就くことは、その都度の意識や態度が求められます。
正義感や熱意があり過ぎること、これまでの経験から「こうすべきだ」という頑固な自意識になる方もあるので、時には注意が必要です。

近年の個人情報保護、ハラスメント、多様性、ネット使用の注意…など厳しいコンプライアンスについては、
新しい価値観や法律を理解していただきます。
他者の立場で考える、相手の言葉をよく聴く、感情を言葉にする、自身を振り返る、という演習を繰り返して体で覚えていきます。
“おせっかいを焼きすぎる” “昔の感覚でよかれと判断してしまう”・・・などを防ぎます。

また、「チームで働く」という感覚を高めていきます。
チーム全体での情報共有、標準化、規律などを求めます。
速い時間で4,5人のチームが組めるような動作や態度も磨きます。
目的意識の研修や、挨拶、報連相など働く時の注意点について再確認の機会となります。

  

●話し合いを中心とした参加型研修

お客様に喜んでいただける仕事の成果を目指します。
そのために、できていること・難しいこと、日頃の仕事で困ったこと、問題点を解消する場に…
独りよがりにならないよう、チームで仕事をします。問題は一緒に解決します。

新しい取組み方法やチームマネジメントを再確認する機会となります。
IT機器や新しい道具も少しずつ使いこなしていきます。

   

 

●シルバー社員は熱心です

当社が多くのシルバー社員と接して感じたことは、研修進行に対して非常に協調的な人が多いために、進めやすいのです。
カリキュラム進行に丁寧に向き合ってくださるのです。
そして、仕事に対しても熱意あふれ、質問もたくさん出るので対話が活発になります。
経験値が高く視野が広くなっているのでしょう。深い問いも多いのです。

・穏やかで、非常に誠実で真面目な人が多い
・世の中に役立ちたい、地域を良くしたい、という思いの人が多い
・仕事が丁寧である。手を抜く、怠けたいという気持ちが少ない

批判的・否定的な受け方ではなく、柔軟で温厚な対応で研修を受け止めて参加なさいます。
人として円熟し、こちらが頼りたくなるような雰囲気から、対話も楽しく進みます。
「ここで働くのは〇〇のため」という目的意識が明確な方が多いからだと察しております。

私たち講師もたくさんのことを学ばせていただき、たくさん助けていただきました。
一緒に学べた機会に感謝いたします。

●シルバー人材が注目される背景

そもそも、シルバー人材が注目されるようになった背景には、少子高齢化による労働人口の減少があります。労働人口の減少により、企業における人材獲得は年々難しくなっています。企業間の競争も年々激化しており、さまざまな対策が取られているのが現状です。

このように、労働力を担う若手層が減る一方で、労働意欲の高い高齢者が増えている事実もあります。実際に、政府発表の「令和3年版高齢社会白書」によると、定年後も収入の伴う仕事を続けたいと考える高齢者が全体の40%を占めています。これらのことから、企業として確保すべき労働力を補うべく、シルバー人材の活用が進んでいるのです。

参考:内閣府「令和3年版高齢社会白書

 

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