病院スタッフに必要なアンガーマネジメント

医療機関に勤務するスタッフは、身体的及び精神的疲労度が非常に高いと言えます!

高い責任とプレッシャー: 医療従事者は患者の健康や生命に関わる重大な責任を負っており、そのプレッシャーは非常に大きいです。
長時間労働と不規則な勤務時間: 医療現場は24時間体制で運営されており、夜間や週末などにも勤務があるので、身体的な疲労は蓄積しやすく、またプライベート時間のバランスが難しくなります。
患者との感情的な接触: 医療従事者は患者やその家族との接触が頻繁であり、患者の痛みや苦しみを目の当たりにすることがあります。看護において自分のスキル不足や無力感が生まれやすくなるとも言われています。
組織内の問題: 医療現場では、人員不足や資源の制約、守秘義務の重圧など、組織的な問題が存在することがあります。医師の指示に納得できずとも従わなければならない状況や、ミスをした時に酷い怒られ方をされたりすることも、ストレスになります。医師と患者さんの間に立つ看護師や技師であれば交渉や連携が求められ、人間関係での摩擦などには敏感になりやすいものです。

実際、厚生労働省が発表している「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況 (平成26年度結果)」によると、看護職を含む医療・福祉(医療業)は、精神障害の労災請求件数の多い職種(大分類)の第2位を占めています(1位は社会福祉・介護事業)。さらに、請求件数の多い職種(中分類)では、保健師助産師看護師は過去5年間を通じてワースト10に入っています

医療スタッフ対象のアンガーマネジメント研修を実施しました

福岡市内の公益社団法人において、中堅職員対象にアンガーマネジメント研修の講師を務めました。

最近、怒りを感じたことをグループで話し合ってもらいました。
結構な怒りが日常に感じられていることがあります。

さて、何が、あなたの怒りの原因でしょうか?どちらでしょうか?
「誰か」:他人だと思う人?・・・50%くらいが手を挙げてくれました。
「何か」:出来事だと思う人?・・・こちらも50%くらいの手が上がりました。

実は、このいずれでもないのです。
自分の中に理由があるのです。自分のこれまでの経験、理想、習慣、環境などが信念や価値観となり、固定概念を作り上げてしまいます。
誰かが私を怒らせるのではなく、自分の見方・考え方が怒る理由なのです。
「私は正しい」という思い込みがベースにあり、自分と違う反応や行動を取る人のことを「許せない」と感じて怒りの感情が生まれるのです。
これは動物として生理的な自然な反応ですが、この反射的に反応することで、対人関係が壊れ、取り返しのつかない状態になり、
あとから後悔することにもなりかねません。周囲とぎくしゃくしたり自分の目標達成ができにくくする状態を作ってしまうのです。
アンガーを自然なままに出すことは危険なのです。
冷静になって、理性をもって判断してから行動することが必要です。
もちろん、怒りはデメリットばかりではなく、私たちの変化や行動へ突き動かすモチベーションになりというメリットもあります。
うまく感情をコントロールしていくために・・・アンガーマネジメントのトレーニングをしてきましょう。

自分を客観的に知り、他者に対して良好な表現方法を向上させましょう

【実施内容】
・瞬間的な反射をしないトレーニング
・感情コントロールするための習慣づくりトレーニング
・自分の意見を提案、表現するコミュニケーション


ペアやグループでの演習を行いながら、研修を進めました。
自分の怒りに気づく、怒りの元になる感情や固定概念に気づく、自分と他者との反応の違いは単なる違いであり「間違い」ではないと気づく。
「こんな時に怒りますか?」の質問には、ほとんどの人が手を挙げました。
連絡なく遅刻する人、列に割り込む人、無責任な人、パワハラする人の具体的に細かく事例を分けて考えてみると、そうでもない、許せないわけでもない・・・という意見が出てきます。
上司から怒りをぶちまけられてしまったときに、どう反応するか?これも練習次第です。
上司は何を言いたかったのか、感情を受け取らずに、事実のみを受け取り、謙虚に反省し、そして、うまく言葉を返すことができるように
なりたいものです。
いつ本気で怒り、いつ反応しないで忘却するのか?何が大事で、何が大事ではないのか?
自分は何に対して本気に向き合い、何は見なくても良いのか?その見分ける力を磨きましょう。
楽しく学べる研修です。

■ウイルブレイン「アンガーマネジメント研修

■ウイルブレイン「当社研修の特徴

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